【旅とアート】村上隆 もののけ 京都、京都でしか観れない美術展レポート

アートと旅を愛する方へおすすめ!

京都市の京セラ美術館(新館:東山キューブ)で開催中の、村上隆の展覧会、「もののけ 京都」を観てきました。
村上隆は、世界的に有名な現代アーティスト。この展覧会は国内で約8年ぶり、170点もの作品が揃う、東京以外では初めての大規模個展です。

ちなみに巡回はなし。京都でしか観れないこの展覧会、会期中にぜひ京都へ!!

<目次>

見どころその① 言い訳ペインティングと洛中洛外屏風図

見どころその② 圧倒的な作品群

見どころその③ アートとお金の問題

展覧会の開催概要

おまけ

 

◎もののけ 京都 見どころその①

代表的なシリーズに加えて、新作や描き下ろしが多数揃ったこの展覧会。
一つ一つにカラフルな説明(言い訳ペインティング)がついていて、これがなかなか面白かったです。展覧会のオープニングバッターを飾る「洛中洛外図屏風」は完成時には雲の部分が全て金箔で覆われるはずのところ、開催に「どーしても」間に合わず、展示開始日には多彩な色でペイントした状態とのこと。

私が観たときには、金箔が全て貼られて完成形だったような・・・ウォーリーを探せのような気分。なんと全長12メートル。
ものすごい大きさの細密な屏風図です。
ご本人も「今回の京都の展覧会でリクエストされなければ、絶対にやらないプロジェクト」と述べている、細部まで描き込まれた迫力の作品でした。
(下はそのごく一部)

 

◎もののけ 京都 見どころその②

・村上隆の自画像的アイコン・DOBくん

・デジタル出力のように見えて(デジタルイメージを逆手にとって)絵画として描き直すという「超絶技巧」のトレーディングカード

・師と仰ぐ辻惟雄先生に「あなた、たまには自分で描いたらどうなの?」と嫌味を言われて腹が立って自分で描いた雲竜赤変図

・達磨の一番弟子・慧可が、弟子入りの際に腕を切り落としたという、壮絶な逸話をモチーフにした作品「慧可断臀図」
5/26まで京都国立博物館で開催中の特別展「雪舟伝説」に、雪舟によるこの原画が展示されているので、見比べるのもおすすめ!

・このほか、京都へのオマージュあふれる作品多数。

とにかく圧倒的な量と質の作品群でした。これを担保するのには莫大な資金が必要だったのですが・・・

 

◎もののけ 京都 見どころその③

公立美術館の限りある予算のもとで今回の作品群を用意するには、圧倒的にお金が足りなかったそうです。それも開催目前の3ヶ月前になって、1〜2億円の不足どころではないと判明。
作品制作も間に合わないのに「ふるさと納税制度」をカイカイキキ(会社)総出で、朝から晩まで調べ、資金調達に没頭したそう。

村上隆という日本を代表する(もっとも稼ぐ)現代アーティストでも、これほど資金調達に苦労するとは、という新鮮な驚きがありました。この経緯も最後の方の「言い訳ペインティング」で詳しく読めますよ。

 

展覧会の開催概要

会期 2024年2月3日〜9月1日

場所 京都市京セラ美術館 新館 東山キューブ

チケット 一般 2,200円、大学生 1,500円、中学生 1,000円(チケットは公式サイトからの購入のみ、時間指定なし)

 

おまけ

京セラ美術館から歩いていける、ナチュールワインとパンのお店、mati
美味しいワインとパンで一息ついたら、鴨川を散歩するのもおすすめです!

mati の詳細情報

  • 住 所 京都府京都市左京区聖護院東寺領町8−1
  • 営業時間 12時〜19時(曜日により異なります)
  • 定休日 水曜、木曜
  • Instagram @mati_kyoto

 

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